ダーク ピアニスト
〜練習曲6 ダーク レイン〜

Part 2 / 3


次の日。朝からやたらご機嫌なルビーを見てギルフォートは怪訝に思ったが、また何か新しい遊びでも見つけたのだろうと気にとめなかった。

そんな事より、ギルにとっては今が大事な時だった。大きな山を抱えていたのだ。論文の締め切りと『グルド』の仕事とが重なって彼は分析に忙しかった。そして、論文はともかく、仕事の方はかなり慎重に扱わなければならない案件だった。

ルビーを連れて行こうかどうか迷っていた。ターゲットが大物なだけに証拠を残したくなかった。それには、ルビーの力を使うのが一番だ。が、このところ、ずっとルビーは情緒不安定だった。今、ルビーにその仕事をさせるのは冒険かもしれない。万が一にも失敗は許されないのだ。普段なら、全くそんな心配はなかった。が、今回は……。危ない橋を渡るより自分自身で決着させた方がいいかもしれないと考えた。

「おい。さっきから何をそんなにニヤニヤしているんだ? また、ロクでもない遊びでも考えついたのか?」
「何だよ、その言い方。遊びなんかじゃないよ。僕、もっといい事考えたんだから……」
「いい事? 何だ?」
「秘密! でも、きっとすぐにわかるよ。来たら教えてあげる」
と顔がうれしそうだ。
「わかった。それじゃ、後で聞くよ。おれは出かけるからな」
「行ってらっしゃい」
とニコニコしている。ギルフォートは何となく気になったが後でわかると言うなら待つしかないと出掛けて行った。


そして、さらに翌日。ルビーが待ちわびていた荷物が届いた。
「ありがとう」
玄関でそれを受け取ると礼を言って閉めようとした。すると配達員が慌てて止めた。
「他にもまだたくさんありますから、ちょっとドアをそのままにしておいていただけますか?」
「え? そうなんですか? わかりました。それじゃ、どうぞ」
とルビーはドアを開放した。最初に受け取った荷物は卵だった。ルビーはそっとその箱をテーブルまで置きに行った。
「他にもたくさんって何だろう? そうか。頼んだのは別のお店だったけど、きっといっしょに届いたんだ」
ルビーはうれしそうに荷物を迎えた。

「全部で26個ありますので……」
と配達員は言って次々と箱を運び入れた。
「26個……? 僕、そんなにいろいろ買ったかなあ? 卵とピアノとりんご、それに、紙とクレヨン、あと、じゃがいもにチーズ、それから、えーと……」
数えてみたが数が合わない。と、そこへ配達員が最後の荷物を台車に載せて来て言った。
「はい。これで全部です。ああ、それから、そこの箱の12個は卵ですから気をつけてくださいね。それじゃ」
と出て行った。
「12個……?」
かなり大きな箱だった。それがどんと床に積まれている。ルビーはそっと近づいて一つ目の箱の梱包を解いた。確かに中身は卵だった。たくさんの卵がうれしそうに並んでいる。
「おかしいねえ。どうしてこんなに増えちゃったんだろ」
それでも彼はニコニコとうれしそうに笑っていた。


「これは何だ?」
ギルフォートが帰って来た。部屋いっぱいに並んだ箱を見て訊く。
「届いたんだよ。ねえ、見て! 僕ねえ、ちゃんとインターネットでお買い物出来たの」
と笑う。
「インターネットだって?」
「うん。エレーゼに教わったの。ねえ、すごいでしょ? これで、ギルもお買い物に行かなくて済むよ」
「それで、何をこんなに買ったって? この箱は何だ?」
「卵」
「卵?」
ギルフォートはそこに置かれている箱を数えて言った。

「一体いくつ買ったんだ?」
「えーとね、僕のおもちゃの卵壊しちゃったから、新しいのを買おうと思ったんだ。だから、5個買ったの」
「これが5個か?」
「うーんとね、多分増えたの……きっとトラックで生まれちゃったんだよ」
ギルは呆れた。それから、次々と箱を開封する。そこにあった箱は全部卵だった。しかもおもちゃではない。正真正銘の生卵だ。
「全部、本物だ。そんなに卵焼きが食べたかったのか?」
「うん。僕、卵大好きだよ。でも……どうしてこんなに増えちゃったのかな?」
「増えたんじゃない。これを見ろ」
と明細書を突きつける。

「読めないよ。何て書いてあるの?」
「おまえの名前で卵555個注文した事になっている」
「どうして? 僕、ちゃんと5個って押したよ」
「連打してしまったんだろう。キイボードのキイは軽いんだ。ピアノとは違ってな」
「そうだ! ピアノ! ピアノも頼んだんだよ。あれも今日届く事になってるの」
「ピアノだって?」
「うん。ここにはピアノがなくて寂しかったから、僕、頼んだの。ねえ、ネットって本当に便利だね。早く来ないかな? 僕のグランドピアノ」
「グランドピアノだって?」
ギルはさらに呆れた。

「それじゃ、この荷物を何とかしないと入れられないぞ」
「そうだね。台所に運ぶ? りんごやじゃがいもも買ったの」
と得意そうだ。
「それは助かるな」
と言いながらそれらの箱を持とうとして止まる。
「どうかしたの?」
とルビーが訊く。
「卵以外はみんなおもちゃだ。おまえの部屋に持って行け」
と言って渡す。
「えーっ? こんなに?」
「だから、数は大事なんだと教えたろうが」
「うー」
ルビーは微妙な表情でそれらの箱を上へ運んで行った。

「それにしてもグランドピアノか……それに、この卵……」
念の為、ギルは店に問い合わせをしてみたが、返品は不可だと断られた。
「仕方がないな。組織の連中にでも分けるか」
ギルフォートが思案をめぐらせているとルビーが降りて来た。と、その時、また誰かがドアを叩いた。
「今日は! お届け物です」
その声にルビーがパッと顔を輝かせて飛んで行く。
「僕のピアノだ!」
ドアを開けると愛想のいい配達員が箱を持って立っていた。

「ここにサインお願いします」
「はい」
と伝票を受け取るとルビーはササッと名前を書いた。それからニコニコと男に問う。
「これってピアノですよね?」
「えーと……そうですね、グランドピアノって書いてあります」
配達員は伝票を見て言った。
「やった! 僕ね、ずっと楽しみに待ってたの!」
とうれしそうなルビーに、配達員の男も笑って持っていた箱を渡した。
「それはよかったね。それじゃ、確かに」
と言って男はドアを閉めた。

「あれ? 行っちゃった。ねえ、ピアノは?」
慌ててドアを開けると、もう配達の車はエンジンを掛けて発車していた。
「あ! 待ってよ! 僕のピアノ」
呆然としているルビーの元にギルフォートが来て言った。
「どうした?」
「行っちゃったの。確かにグランドピアノだって言ったのに……」
覗くと、宅配便の小型トラックが走り去るところだった。
「あんな小さな車じゃ無理だろう。で? その箱は何だ?」
ルビーが手にしている箱を見て訊いた。
「さあ? ピアノの部品かな?」
ルビーは早速テーブルに持って行くと、その箱を開けた。すると、中から小さなそれが出て来た。可愛らしい熊やウサギのキャラクターの絵が付いたおもちゃのピアノ……。呆然としているルビーの脇でギルはアハハと声を上げて笑った。

「確かに! これはグランドピアノだ」
と、さも愉快そうに笑う。ルビーはポンと指1本で白い鍵盤を押した。高く可愛らしい音が響く。一応2オクターブ半くらいの鍵盤が並んでいた。ルビーは片手で可愛い童謡のメロディーを弾いた。
「おお、小さくてもちゃんと弾けるじゃないか。さすがはグランドピアノだ」
と言って笑う。ルビーはムクれてバンと鍵盤を手のひらで叩いた。ベビートイのように明るく可愛い音がした。が、まだ隣で笑っているギルを見ると、ルビーも何となくおかしくなって笑った。こんな風にギルフォートが笑うのをルビーはほとんど見た事がなかったから……。それで、ルビー自身もちょっぴり幸せな気分になれた。


翌日。ギルフォートはいつもより早く家を出た。黒い大きめの鞄を持っている。
「仕事に行くんだね? 僕は行かなくていいの?」
とルビーが訊いた。
「ああ。おまえはここにいろ。まだ本調子じゃないんだろう? 昼食には、オムレツとハムエッグ、それに卵スープの残りも冷蔵庫にあるから温めて食べればいい」
「ありがとう。でも、みんな卵料理なんだね」
「卵は好きなんだろ?」
「うん。だって、イギリスのお料理は僕の口に合わないんだ。それに比べて、ギルのお料理は、うんと美味しいから好き!」
とうれしそうに笑う。ギルフォートはふんと鼻を鳴らして顔を背けた。

「好きでやってるんじゃない」
「ふーん。そうなの? でも、ギルはやっぱりすごいんだ。何でも出来るし、僕は何も出来ないから……」
とちょっと俯く。
「そんな事ないさ。おまえには、おまえのいいところがたくさんある。それに、おれの訓練にもよく付いて来ている。おまえは、これからも成長し、変わって行くんだ」
「そして、いつかあなたのようになれる?」
「おれとおまえとは違う。だが、おまえは、おまえの頂点を目指せばいい。おまえならきっと行ける」
「ほんとに?」
いつになくやさしい感情を表すギルの温もりに触れて、ルビーはうれしそうに笑った。
「そろそろ時間だ。行くぞ」
出かける彼をルビーは笑顔で見送った。


外に出るとまた霧雨が降っていた。
「全く。ロンドンの天気って奴は……」
ブツブツ言いながらも彼は何となく温かい気持ちになっていた。

――僕もいつか、あなたのようになれる?

思いきりの笑顔……。

――ギルのお料理は美味しいから好き!

「ルビー……」
(ミヒャエルと同じように笑う……)
「ミヒャエル……」
それは、もう二度と会う事のない彼の弟だった。

――ギル! 大好き! だから、早く帰って来てね。約束だよ、お兄ちゃん

淡い金髪、エメラルドの瞳……美しいパステル画の中の天使……。もう還らない時の彼方で彼は今も微笑み掛けていた。
(ミヒャエル……)
忘れようとしていたのに、また、声が聞こえた。

――お兄ちゃん

それが、いつの間にかルビーの声と重なる。

――ギル

二人が同じようなハンディを抱えているせいか、それとも、元々性格が酷似しているからなのか、ギルにとっては複雑な心境にならざるをえない。どう扱えばいいのかわかっているだけに辛かった。

けれど、それこそが自分に与えられた試練なのかもしれない。ルビーを育てる事が助けられなかったミヒャエルの弔いになるのかもしれないと考え直した。今度はどんな事があろうと生き延びさせる。身体の弱さを訓練で補い、心がくじけないように、何があっても負けないように少しずつ試練を課して、自分の力でやれるようになるまで見守って行く。

その為の勉強も彼は惜しまなかった。何度もいろいろな事を試しては失敗し、また新しい事を試す。その繰り返しだった。

が、ルビーは少しずつ成長した。出会ってからおよそ8年。ようやく彼の努力が形になりつつあったのだ。文字の認識や論理的思考については未だ課題を残してはいたが、射撃と護身術はかなりのものだ。
そして、何よりルビーには風の力がある。が、それも精神力によってかなり左右されてしまうものだから、常に精神を安定させておかなければならない。過信したら命取りだ。だから、彼は常に体の鍛錬を命じた。
ルビー自身はそれが不満だったらしく、特に最初の頃は手間取った。が、宥めたりおだてたり、褒美を用意したりと工夫して、訓練を続けさせた。今ではかなり体力もついてきた。

また、ルビーにとって幸いだったのは、赤ん坊の頃からシュレイダー家が積極的に行っていたリハビリとグローバルな教育だ。特に成果を上げたのは直接身体を使う運動だ。ぎこちないながらも形だけは身体がちゃんと覚えていた。後はそれに上乗せする形でうまくカリキュラムを組んで実行させて行けばいい。これもまた紆余曲折したものの、何とか今は付きっきりで見ていなくても一人でちゃんとこなせるようになっていた。
そして、いつの間にかルビーは自分に信頼を寄せ、すっかり懐いていた。

周りの者は皆、ルビーの事を過小評価し、彼のお人形などと揶揄したが、ギルフォートからすれば、浅はかなその連中に同情を禁じえない。連中とルビーとでは明らかに実力の差があり過ぎるだろう。
それ程までにルビーは大きく成長した。ジェラードもその点を高く評価している。だから、手元に置き、特別扱いをしているのだ。その事で不満に思っている奴も多いだろうが、この世界は実力だ。より高い実績を上げた者が出世する。下手な手出しをすれば手痛いしっぺ返しを食うだろう。それがこの世界のセオリーだった。

「ギル」
不意に呼ばれて振り向くと、そこには見知った顔の奴がいた。
「ブライアン」
「ロンドンに来たなら一声掛けてくれればよかったのに……」
と笑う。
「何故?」
「何故だって? つれない奴だな。あれ? 今日はお人形ちゃんはいっしょじゃないのかい?」
「ああ。家に置いて来た」
「家? こっちに住んでるのか? 二人で?」
「ああ」
「へえ。なら、今度お邪魔しようかな」
「断る」
ギルフォートは睨みつけるようにキッパリと言った。

「おい、何だよ。そう冷たくしなくったっていいだろ? そうだ。ほら、あの子、機関車ジョミーに乗りたがっていただろう? 案内するよ」
「仕事なんだ。それと、ルビーには構わないでくれ」
「おーこわ。おれの人形に手を出すなってか? そんなにあの子が大事なのか?」
「何が言いたい?」
「『ヘビーダック』を知っているか?」

「いや。名前は聞いた事はあるが……」
「おまえがこれから殺ろうとしているのは奴の配下だ。気をつけろ。奴を怒らせると厄介だぞ」
「厄介だって? おまえの口からそんな弱気な台詞が出るとは驚いたぜ」
「おれだって驚いてるさ。でも、おれが認めたライバルにはなるべく長生きしてもらいたいんでね。でないと人生つまらないだろ? お人形ちゃんを汽車ポッポに乗せてやる約束してんだろ?」
「ああ」
「なら、あの子に泣きべそかかせないように十分慎重にやるんだな」
「わかっている」
ギルは素っ気無く言うと地下鉄に向かった。

「おい、何処へ行くんだ?」
「大学。今日締め切りの論文を提出しなきゃならない」
「論文だって? 博士号でも取る気か?」
「そんな物とっくに取ったさ。ただ、今度は経済の方をやってるんだ」
「経済ねえ。企業でも始めるのか?」
「いろんな情報を知っておいた方が仕事にも役立つんだ」
「ったく! ドイツ人てのはくそ真面目だなあ」
「イギリス人だってそうだろ?」
「日本人程じゃないけどね」
「そうだな。連中は働く事が生き甲斐のような民族だからな」
と言って、ふと顔を上げて言った。
「ま、例外もいるようだが……」

「彼にはドイツの血も混じってるんだろ?」
「ああ。だが、父親はイギリス人かもしれないぞ。あまりにファンタジーな事を言ったりするしな」
「ハア?」
「イギリスにはあれに近いのがいるじゃないか? ほら、永遠に年を取らないピーター何とかってのが……」
「ピーターパンね。確かに……どうせならティンカー・ベルもいっしょだとうれしいんだけどな。ギルじゃせいぜいフック船長だもんな」
と言っているうちに電車が来た。
「ところで何処まで付いて来るつもりなんだ?」
「人聞きが悪いなあ。おれもたまたまこっちに行く用があるんだよ」
と言って、二つ先の駅で別れた。

(ヘビーダックか……。それにしても、どういうつもりなんだ、ブライアンの奴……)
ギルは、慎重に周囲を確認する。別段変わった様子はない。怪しい人物もなく、付けられてもいなかった。ブライアンは確かに彼より一つ前の駅から別の場所へ行ったらしい。が、それでも尚、妙な胸騒ぎを感じるのは何故だろう、と思う。
(気にするな。段取りは完璧な筈だ)
ギルは自分自身に言って聞かせた。

ターゲットはジーン ゲートマン。ケチな麻薬の売人だが、大学の研究所に身を隠し、紛い物の薬を大量に流した。それで、『グルド』をはじめとする闇社会を中心に大きな損害が出た。中には、何も知らず使った薬による死亡例や後遺障碍を負った例も多数報告された。
しかも、『グルド』の内部調査によると単に粗悪品だっただけではなく、明らかに仕組まれた化学実験だったらしいという結論に達した。故意に人体にとって有害な物質を混入し、その効果を試したか、抹殺を意図する大量殺人を狙った可能性も浮上した。絡んでいるのがテロリストを中心とする『レッドウルフ』の連中だ。その可能性は充分考えられた。

『レッドウルフ』は爆弾テロに特化した集団だが、細菌や化学物質を使ったテロを計画しているらしいという噂が広がっていた。そして、今回それを裏付けるような結果が出たのだ。
ましてや、『レッドウルフ』は闇の世界でも孤立している。行動も主張も過激で暴力的過ぎるのだ。そして、彼らは白人至上主義者だった。自分達だけが優れており、正しく神から選ばれた者なのだと公言している。そして、それ以外の者達全ての抹殺さえ企てていた。
『グルド』とも他の組織とも折が合わなかった。いつかはぶつからなければならない相手なのだ。が、組織同士となると大掛かりな戦争にまで発展しかねない。『グルド』としてもそれは避けたかった。が、今回の件を見過ごす訳には行かない。相手を助長させてはならなかった。

そこで警告を与える事にしたのだ。この件に直接関与し、また、化学部の要となっているジーン ゲートマンを抹殺する。そうすれば、『レッドウルフ』も大事な研究員を失い、やればやっただけ報復され、痛手を被るのだと少しは学習するだろう。もし、それでも仕掛けて来るなら、その時対処すればいい。取り合えず、今は相手の出鼻を挫く事が大切だった。

そこでギルが選ばれたのだ。『グルド』の中で最も優秀でスマートな殺り方で標的を仕留める彼。単独では『銀狼』と呼ばれるギルフォート グレイス。彼が適任者だと抜擢された。

そして、彼は大学に潜り込んだ。そこで情報を集め、ジーン ゲートマンについて本当に死に値するかを彼なりのやり方で調査した。
結果はイエス。
ジーンは彼が想像していたよりも卑劣な男だった。
研究室では得体の知れない薬の調合や生物兵器の実験が行われていた。そして、あろうことか学生を被験者とした実験が行われ、実際かなりの被害も出ていたのだ。が、それを大学側は金で全てもみ消していた。ギルがここに来てからいくらも経っていないというのに、その間にも実験の犠牲となって何も罪のない学生が一人死んだ。

もう一刻の猶予もならなかった。これ以上被害を広げる前に手を打たなければならない。でなければ、被害者はここの学生だけでは済まないだろう。彼は決意を固めた。

そして、今日がその決行の日だった。